人員基準でよく見かける「常勤換算」という言葉。
あなたはしっかり理解できているでしょうか?
常勤換算に含めてよい時間、含めてはいけない時間等いろいろ決まりごとがあるので、なんとなくで覚えていると、実は人員基準を満たせていなかった!!!なんていう事態になってしまいますよ。
じゃあ常勤換算って結局どう計算すればいいの?
その疑問にお答えします。
常勤換算とは?
常勤換算とは事業所で働く人の平均人数
常勤換算とは事業所で働く人の平均人数です。
常勤職員を「1」として、事業所に配置すべき人数を算出します。
つまり、常勤換算によって求められた数字は、すべての職員の労働時間を「常勤の職員が何人働いているか」に換算した人数といえるでしょう。
なので、例えば常勤換算によって「2.8」という数字が出た場合は、その事業所の職員の月の勤務時間の合計が常勤の職員2.8人分であったことになりますね。
☞(例)常勤職員の勤務体制が「1日8時間、週5日」の事業所の場合
8時間×5日=40時間(週)
40時間×4週=160時間(月)➡これが常勤職員の1か月分の勤務時間
常勤職員が2.8人分ということは、160時間×2.8人=448時間
➡これがこの事業所での月の勤務時間の合計
常勤換算について正しい理解が必要な理由
常勤換算が重要になる理由は、介護保険法によって人員配置基準が定められており、その基準を満たしているかどうかを正しく判断する必要があるからです。
人員配置基準は適正な介護を行うためには、一定の数以上の人員の確保が不可欠であることから定められたものであり、人員基準を満たさなかった場合には、指定の取り消しや営業停止などの処分が科される場合もあります。
常勤換算の計算方法(3stepで解説)
まず例として、常勤職員の勤務時間が「1日8時間、週5日」である事業所を想定します。
1step 常勤の1か月間の勤務時間数の計算する。
1日の時間数×1週間に勤務する日数×週(4週で計算)
=8時間×5日×4週=160時間(A)
2step すべての職員の1か月間の稼働時間数を足す。
1週間 | 1か月(4週間) | ||
従業員1 | 常勤 | 40時間 | 160時間 |
従業員2 | 常勤 | 40時間 | 160時間 |
従業員3 | 非常勤 | 30時間 | 120時間 |
従業員4 | 非常勤 | 20時間 | 80時間 |
従業員5 | 非常勤 | 10時間 | 40時間 |
160+160+120+80+40=560時間(B)(月の稼働時間合計)
3step (B)÷(A)を計算する。
560時間(B)÷160時間(A)=3.5
そしてこの計算の結果算出した「3.5」という数字が、必要とされている常勤換算の人数より大きければ人員基準を満たしていることになります。
コメント